ノーマル(法線)マップ

ノーマルマップ(法線マップ)は、凸凹を表現するバンプマップの高精度版みたいな感じ。
凸凹に見えるだけで、実際にポリゴンは浮き出ない。横からみると平面である。
上手く使わないと若干のチープさが漂う…(今回の作例のように…)。
実際にポリゴンを浮き出させる凸凹表現は、ディスプレイスメントマップである。

00今回の作業では、スカルプトでメッシュに凸凹を描き、
それをもとにノーマルマップを作成、ローポリメッシュに貼り付けるまでを行う。


準備

マッピング済みのオブジェクトを選択状態で「編集モード」に切り替え
UV/画像エディターで、新規画像を作成する。

01

ノーマルマップなので、名前を「Normal」とした。
後ほどこの画像にベイク(焼き込み)を行う。

「オブジェクトモード」にて、オブジェクトを複製する。
[オブジェクト]メニュー > オブオジェクトの複製 Shift+D

02

マウスを動かすと複製したオブジェクトが移動するので注意。
右クリックすると移動がキャンセルされ、元オブジェクトど同位置に複製される。


スカルプト

元のオブジェクトは非表示にし、複製したオブジェクトを選択する。

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プロパティエディタの[モディファイア]タブから「多重解像度」を追加する。

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[細分化]ボタンを押し、メッシュを細かくする。

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ワイヤーフレーム表示にすると、 細分化が確認できる。

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細かくするほど、滑らかにスカルプトできるが
どこまで細かくするかは、メモリと相談して決めよう。

モードを「スカルプトモード」に切り替える。

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ブラシでシワを描いていく。
マウスではかなり難しいので、ペンタブレットを使おう。

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ツールシェルフの 対称ミラー から
XYZの各ボタンを押すと、左右対称編集ができる。


ベイク

元のオブジェクトは非表示のままでも問題ない。
レンダリングでは表示する設定になっていることを確認する。
カメラのアイコンが明るくなっていればOK。

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プロパティエディタの[シーン]タブから、ベイクの設定を行う。

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ベイクモード: ノーマル
法線空間: タンジェント
「選択 → アクティブ」 check3-1チェック


スカルプトしたオブジェクトを選択状態で、
Shiftキーを押しながら、元のオブジェクトをクリックする。
両方が選択状態となり、ローポリの元オブジェクトがアクティブになる。

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[ベイク]ボタンを押すと、レンダリングが始まる。

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UV/画像エディターで新規作成しておいた画像に焼き込まれる。


バンプマップも同時にノーマルマップ化するために、 バンプマップだけを表示させる。

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この状態でベイクを行うと、バンプも加わったノーマルマップが出来上がる。

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出来上がったノーマルマップを保存する。

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ノーマルマップの設定

ノーマルマップをオブジェクトに貼り付けるため、
プロパティエディタ : [テクスチャ]タブ からテクスチャを新規作成する。

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[画像]セクションで、先ほど保存したノーマルマップの画像を読み込む。

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[画像のサンプリング]で、ノーマルマップcheck3-1チェック。

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[マッピング]で、座標 を UV に。

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[影響]では、カラーのチェックを外し、ノーマルcheck3-1チェックを付ける。

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テクスチャがすべて表示されていることを確認。

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スカルプトしたハイポリメッシュは非表示にして…

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レンダリング(F12キー)。

Render

ローポリメッシュに、ノーマルマップで凸凹っぽく見える効果が発生。

恥ずかしいくらい下手くそである…。


emblem_note気が付いたこと

メモ1
ベイクを行うテクスチャが表示されていると、
attentionテクスチャスタックで循環参照があります」エラーでベイクが途中で止まる。

memo1 ベイクしようとする画像(新規作成した画像)が、テクスチャで表示設定になっていると起こる。
プロパティエディタ : [テクスチャ]タブ から、テクスチャのチェックが外れていることを確認しよう。




メモ2
memo2ベイクが平面なノーマルマップをレンダリングするときは
新規作成した画像にUVが割り当てられていない可能性がある。
編集モードに切り替えて確認しよう。


メモ3
ノーマルマップが有効だと、どういうわけかバンプマップの効果がなくなってしまう。
なにか設定があるのかも…。

メモ4
オブジェクト複製をせず、直接「多重解像度」モディファイアを追加してスカルプトを行うこともできる。
その場合は、「多重解像度からベイク」にチェックを入れてベイクを行う。

memo4

「多重解像度」でのスカルプトの変形は、実際のメッシュには影響しない。
モディファイアを削除すると、スカルプトの効果も消える。